意味
将来的な活躍を期して、そのための機会をじっと待っていること。
使い方
文章中や会話中でどう使うのか?
「三年飛ばず鳴かず」は、
というような使い方をすることが多いです。
何を表現できる?
「三年飛ばず鳴かず」は、
等を表現できます。
使用例
使用例1
サッカー部の阿部くんは、なかなか試合に出してもらえないなかでも三年飛ばず鳴かずで練習を続けていた。その甲斐もあり、レギュラーメンバーの怪我がきっかけで念願のメンバー入りを果たすと、獅子奮迅の活躍を見せ一気にチームの主力に定着した。
使用例2
上司に冷遇されても腐らずに自分の仕事をこなす彼女の様子は、まさしく三年飛ばず鳴かずだ。しかし、優秀な彼女がこの会社に留まり続けることは果たして賢明な判断なのだろうか?
使用例3
焦って奇抜な新商品を出したとしても、需要がなければ売れはしませんよ。今の私たちに必要な精神は、世間の需要が高まるまで慌てず三年飛ばず鳴かずです!
出典
しき【史記】
中国最初の紀伝体の通史。二十四史の一。一三〇巻。前漢の司馬遷著。紀元前九一年頃完成。上古の黄帝から前漢の武帝までの歴史を記す。本紀十二巻、表一〇巻、書八巻、世家三〇巻、列伝七〇巻から成る。後世、正史の模範とされた。注釈書に南朝の宋の裴駰の「史記集解」、唐の司馬貞の「史記索隠」、唐の張守節の「史記正義」などがある。太史公書。
引用元:松村明 三省堂編修所(2019) . 『大辞林4.0』 . 三省堂 .
原文の意味
荘王に臣の伍挙が、「庭に三年間飛びも鳴きもしない鳥がいるがこれは何でしょうか」と問うた。荘王は、「その鳥は三年飛ばないが一度飛べば天に昇り、三年鳴かないが一度鳴けば世間を驚かすだろう」と答えた。
補説
別の表記
「三年飛ばず鳴かず」は、
と書くこともあります。
慣用句「鳴かず飛ばず」との違い
「三年飛ばず鳴かず」と似た言葉に「鳴かず飛ばず」という慣用句があり、これは「これといった活躍ができないでいる状態」という意味です。
「鳴かず飛ばず」は単に活躍できていない状態を表現するのに対して、「三年飛ばず鳴かず」は現在は活躍できていないが将来的な活躍に備えている、という未来に対する期待や準備のようなニュアンスを含んでいます。