舟に刻みて剣を求む(ふねにきざみてけんをもとむ)

評価を表現
意志を表現行為を表現状況を表現性格を表現評価を表現故事

意味

舟にきざみて剣を求む

時勢の移り変わりに気付かず、古い考え方や慣習をかたくなに守ろうとする愚かさのたとえ。

使い方

文章中や会話中でどう使うのか?

舟にきざみて剣を求む」は、

  • 舟にきざみて剣を求(活用語尾)…。

というような使い方をすることが多いです。

何を表現できる?

舟にきざみて剣を求む」は、

  • 旧習を変えたくない、というような意志
  • 旧習をかたくなにを守る、というような行為
  • 時勢が移り変わっている、というような状況
  • 変化に消極的、というような性格
  • 愚か、というような評価

等を表現できます。

使用例

使用例

彼は終身雇用という幻想を信じ、新たな技能を身に着けることもせず舟にきざみて剣を求めていた。その結果、経営状況悪化に伴う人員整理で突然クビを言い渡され、再就職もできず路頭に迷うことになった。

使用例

生涯学習が信条の笹岡氏は、還暦を過ぎても舟にきざみて剣を求むことなく、世の中の新しい価値観を学び続けている。

使用例

年功序列?年齢関係なく実力がある人が出世するに決まってるでしょ。いつまでも舟にきざみて剣を求めてるからあなたはダメなんですよ。

類義語

  • 株を守りて兎を待つ

出典

りょししゅんじゅう【呂氏春秋】

中国、秦のりょ不韋ふいが学者に命じて編集させた書。二六巻。成立年代不明。諸子百家の思想をはじめ天文・地理などの学説や伝説に至るまで網羅する。りょらん

引用元:松村明 三省堂編修所(2019) . 『大辞林4.0』 . 三省堂

原文の意味

楚に川を渡ろうとする人がいたが、渡る途中で剣を舟から落としてしまった。その人は急いで舟に印をつけ、「ここが剣が落ちた位置だ。」と言った。その後、舟が岸に着いてから印をつけた位置の下を探したが、剣は見つからなかった。

補説

舟にきざみて剣を求む」は

  • きざんで剣を求む
  • 舟にこくして剣を求む

と書くこともあります。


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